【DICOM/NIfTI】MR画像解析に用いるフォーマットについて

MRI解析を行う際、NIfTI formatを用いることがスタンダードとされています。
画像撮像装置(CT・MRI etc.)で撮影されたファイルは通常 DICOM形式となるはずです。

本ページでは画像ファイルに関する前提知識(DICOM・NIfTI)について簡単に説明します。
違いを確認した上でNIfTIへの変換方法や表示・解析について進みます。

目次

DICOM・NIfTIとは?

まずは元データであるDICOMについてです。

DICOMはDigital Imaging and Communications in Medicineの頭文字で、「ダイコム」と読みます。CT・MRI・内視鏡・超音波などの医用画像診断装置、医用画像プリンタ、医用画像システム、医療情報システムなどの間でデジタル画像データや関連する診療データを通信したり、保存したりする方法を定めた国際標準規格です。

https://www.array.co.jp/tutorial/dicom/

CTやMRIといった画像撮像装置(モダリティ)で撮像した際、通信や保存、
PACS(Picture Archiving and Communication Systems)などでデータを出力する際にDICOMが用いられます。

DICOMでは1スライス=1ファイルであるため1症例が複数のファイルによって構成されています。
また画像情報(ピクセルデータ)だけでなく患者情報や
撮影条件といった検査に関する情報(付帯情報)も含まれています。

DICOM( .dcm )は医用画像の共通フォーマットであるため、
研究の際にはAnalyze format ( .hdr + .img )あるいはNIfTI format( .nii )への変換が必要されています。
近年では後者( NIfTI )を用いることがスタンダードとなっています。

NIfTIとは「The Neuroimaging Informatics Technology Initiative」の省略形である。NifTIは研究目的で脳画像(主にMR画像)の解析用ツールの標準化と普及を目的としたコンソーシアムであり、NIH(NIMHとNIND)の支援を受けている。

https://sites.google.com/site/niinfncgg/references/mr_imaging/fmri/fmri_methods/imagehandling/nifti-format

NIfTI formatはより多くのヘッダー情報を含んでおり、
かつDICOMと違って1シリーズ=1ファイルとして扱うことが可能です。

DICOM → NIfTI formatへの変換・表示

GUIベースでDICOMからNIfTI formatに変換できるものとして下記の3つが有名です。

  1. MRIcroGL (dcm2niix)
  2. MRIconvert
  3. SPM12

MRIcroGL/dcm2niix は MRIcron/dcm2nii の後継ソフトです。
MRIcronは開発が終了しているため、MRIcroGLを利用してください。
DICOM to NIfTIの変換の際は一番よく使用しています。

こちらからインストールできます。
インストール方法は該当ページ:【MRIcroGL】インストール方法・使い方 を参照してください。

MRIconvertはDICOMファイルを一括で変換でき、ファイルの分類もスムーズです。
こちらからインストールできます。

SPM12はMATLAB上で作動するソフトです。
K-Labで非常に分かりやすく説明されています。

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