【CAT12】データ前処理の手順・外れ値の評価

表面形態計測法である surface-based morphometry (SBM)が脳表の解析において、voxcel-based morphometry (VBM)より詳細に形態情報を評価できるとの報告があリます。

FreeSurferを用いたSBMは以前に記載しましたが、CAT12を用いることでGUI上で解析可能とのことでしたので、使用してみました。本ページでは解析前のデータ前処理について記載します。

CATの導入方法についてはこちら

目次

データ前処理(Segmentation)

CATではvoxel-based処理とsurfase-base処理の2つのステップがあり、SBMにおいてもvoxel-based処理を介する必要があります。

引用:CAT12 マニュアル

上記のフローチャートに従い、まずはTissue segmentationを行う必要があります。”CAT12″から”segment“をクリックしましょう。

CAT12ではそれぞれの処理に際し、Batch Editorが起動します。 ” <-X “の表示はデータの選択が必要であることを指しています。”Volumes”をクリックしてファイルを選択しましょう。ディレクトリ選択後、左のリストをクリックすることで追加できます。追加後に”done”をクリックしましょう。Current Itemの欄にファイル名が表示されたら、左上の緑矢印をクリックして処理開始です。

SBMを行う場合は、”Surface and thickness estimation”が”Yes”になっていることを確認しましょう。

初回の処理時は繰り返しセキュリティエラーが出る可能性がありますので、Macユーザーで認証が通らず処理ができない場合は、spmのディレクトリを開き、下記をターミナルに入力しましょう。参考はこちら。前回と同じように”セキュリティとプライバシー”から解除するのはのはキリがありません。

find . -name “*.mexmaci64” -exec xattr -d com.apple.quarantine {} \;

今回はオプションは触らず、Default設定で処理します。
下記のように表示があれば成功です。

上記画像から症例数を3例に変更しています。

入力したファイルと同じディレクトリの”report”にそれぞれの解析結果が出力されています。

前処理したデータの確認 (Option)

1. Statistical Analysis > Data Quality > Simple slice display を選択し、前処理で”mri”内に出力された”wm*”ファイルを選択すると、MRIのスライスデータを確認することができます。主に粗大なアーチファクトや向きのエラーを検出するために行います。

2. Statistical Analysis > Get TIV を選択し、前処理で”report”内に出力された”cat_*.xml”ファイルを選択すると総頭蓋内容積を推定することができます。出力先はdocument > matlab ディレクトリ内です。

サンプルの均一性を確認する。

“Data Quality”から”Check Sample Homogenity”をクリックします。

“Sample data”から”mwp1*”fileを入力します。
“mri”ディレクトリに出力されています。

STEP
STEP

出力が成功すると下記のようなウィンドウが出力されます。

Z scoreとImage qualityに外れ値があるのがわかります。

次のページでSBM解析の手順について記載します。

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この記事を書いた人

脳神経内科医。脳画像解析と機械学習に関する記事を掲載します。

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